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肝斑(かんぱん)~その2

今回は肝斑の治療法についてのお話です。
肝斑がお肌のバリア機能と密接な関係にあることは前号ですでにお話ししましたが、同じ肝斑でも現在のバリア機能の状態によって治療法が大きく異なります。

バリア機能が低下した状態での肝斑の治療は、色素に対する治療よりもバリア機能を回復させる治療を優先させます。バリア機能が低下した状態でフラッシュライト療法(光治療)など色素に対する治療を行うと、治療の刺激で炎症を惹起し、かえって肝斑を悪化させる可能性があるからです。

バリア機能を回復するために私たちが最も重要視しているのは「洗顔方法の見直し」です。何もしなければお肌は自然にバリア機能を回復させようとするのに、洗顔時に強く擦ったり、マッサージをしたりと必要以上に刺激を与えることでかえってバリアを破壊してしまっていることが非常に多いのです。たっぷり泡立てた石鹸を手にとり、皮膚が動かない程度の強さで優しく洗顔しましょう。これがバリア機能・肝斑改善の第一歩目です。洗顔指導と並行して、表皮の細胞間脂質であるセラミドを塗布してバリア機能が回復するまでの間お肌の保護を行い、皮膚での慢性炎症やメラニン産生を抑制するトラネキサム酸や皮膚細胞の酸化(劣化)を防ぐビタミンCの内服・イオン導入(電気刺激により薬剤を皮膚の深部に作用させる治療)を行います。個人差はありますが、2~4ヶ月くらいこの治療を継続することでバリア機能は回復してきます。

バリア機能が保たれていれば、肝斑の色素に対する治療を積極的に行います。色素に対する治療法はトラネキサム酸内服とフラッシュライト療法です(時間はかかりますがトラネキサム酸単独でもかなり効果があります)。お肌の状態がよければ治療に反応して肝斑は徐々に薄くなっていくはずです。ただ洗顔時の「擦る」クセが元に戻ってしまうと、バリア機能は低下し肝斑も再び悪化する可能性があるため、「擦らない」洗顔は必ず継続してください。またフラッシュライト療法などを行っている時は、お肌は刺激を受けやすくなっているため、洗顔はもちろんのこと十分な紫外線対策も忘れずに!

カテゴリ:お肌のこと  2007.12

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