以前はニキビで受診される方には、顔を清潔に!髪は顔にかからないように!お化粧はやめましょう!とお話することがごく一般的でした。
でもニキビに悩む年代は幅広くなっており、全員がこれを実践するのは難しいですよね。
そこで今回はニキビの治療の妨げにならないスキンケアとメイクについてのお話です。
スキンケアで大切なのは2点。
まず使用する基礎化粧品はニキビを悪化させないものを、「ノンコメドジェニックテスト済み」(ニキビを作りにくいですという意味)の表示を目安にするといいでしょう。
次に肌のバリア機能を低下させないスキンケアを心がけて下さい。ニキビ肌の方は特に「清潔にしないと!」という考えから洗顔が過剰になっている場合が多いようです。余分な皮脂や汚れが落ちれば充分なのですが、バリア保護に必要な皮脂まで落としてしまい、ニキビの始まりである毛穴の閉塞や皮脂の過剰分泌をかえって起こしやすい状態にしてしまっているのです。
具体的には
(1) 洗顔は1日2回で十分
(2) 擦らない
(3) クレンジングはたっぷりと
(4) 石鹸はよく泡立てて泡で顔を包むように
(5) ぬるま湯か水ですすぎ残しがないように洗い流し
(6) 最後に保湿を必ずしましょう
メイクについてですが、最近はメイクの精神面での効果も認められており、ニキビ肌の方にもニキビを悪化させないように上手にメイクを楽しんで頂きたいものです。
まずベースメークですが、通常ニキビを気にされている方は「ニキビを隠したい!」という気持ちが強く、ニキビをコンシーラーで塗りつぶし、その上からリキッドファンデーションを厚塗りされていることが多いように思います。
残念ながらこの方法はやはりニキビを悪化させてしまいます。隠すのではなく補色の効果でニキビを目立たなくさせましょう。
パウダーファンデーションを2色使い、ニキビの上には黄色をのせ、顔全体に肌にあった色をのせましょう。これでニキビの赤みを目立たなくすることができます。あとはニキビを隠すために使っていた時間と労力をポイントメークに使いましょう。
眉を整え、アイメークやリップをていねいにすると印象は大きくかわりますし、ニキビから視線をそらすこともできます。そして何よりも前向きにメイクを楽しめますよね。
最後に食事ですが、ニキビに悪いという食物は特定されているわけではありませんが、皮脂の材料となるような油っぽいものや甘いものはやはり控えたほうがいいようです。ビタミンや食物繊維などに気をつけたバランスの良い食生活を心がけることが大切です。
カテゴリ:お肌のこと 2008.03