ルビーレーザーは皮膚のメラニン色素によく吸収されますが、コラーゲン組織やヘモグロビン(赤血球に含まれる色素)にはほとんど吸収されません。
このため正常の組織や血管へのダメージがきわめて小さく、きずあとを残す心配がほとんどありません。
特にいわゆる「しみ」(老人性色素斑)にはきわめて効果的です。
メラニンを標的にしたレーザーを用いることにより、しみやあざに対する治療を行います。しみやあざの種類により、治療経過や治療効果、治療回数は異なります。
照射部位は軽いやけどのような状態になりますので、2週間程度テープを貼って頂く必要があります。
治療後数ヶ月間、炎症後の色素沈着によりかえって色が濃くなることがあります。
このように日常生活に対する支障やリスクも高くなりますが、メラニンに対する効果が期待できます。
Qスイッチルビーレーザーは、
しみ、特に「老人性色素斑」に対して効果が期待できます。フォトRFでとりきれない①②のようなしみをとることも可能です。
(1回で完全に除去できない場合や、とり残しがあると再発する場合もあります)
(図はイメージです。実際にはこのように表皮内にメラニン塊があるわけではありません)
痛みは輪ゴムで弾かれた程度で、通常は氷による冷却のみで照射可能です。
多くの場合1回の治療でシミは薄くなりますが、完全に消えるかは断言できません。中には数回の治療が必要になる場合もあります。
レーザー光の直径は5mmです。1cm大のシミだと7~10ショットの照射が必要です。
治療当日より約2週間患部をテープで保護します。患部以外のお化粧は可能です。
テープはお風呂などで自然に脱落する場合以外は張りかえないでください。
カサブタをできるだけ長く保持するように努力しましょう。
レーザー治療の際に最も問題となる合併症です。
照射後2週間~2ヶ月後にいったん消失したシミが再発したように色素沈着をきたすことがあります。炎症後色素沈着といって、ほとんどは放置しても6~12ヶ月で自然に消失します。
しかし、場合によってはもとのシミよりも濃い色素沈着をきたすことがあります。
バリア機能が極端に低下している場合や高齢の方、お肌のタイプ(日焼けしやすい方)により高度の色素沈着をきたしたり、消失するまでの期間が長い場合や完全に消失しないこともあります。
程度の差はありますが、炎症後色素沈着はレーザー治療後の約半数にみられます。